そもそも覆面調査とは?具体的な調査内容を事前に理解しよう!
覆面調査という職業について聞いたことはありますか?調査員が一般のお客様に紛れて対象店舗のサービスや商品を体験して評価するという仕事です。ミステリーショッパーといわれることもあり、覆面調査の具体的な内容や調査にどのような効果があるのか、依頼する場合にどのように会社を選ぶべきかのポイントなどについてご紹介します。
覆面調査とは?
一般のお客さんと同じ目線に立つ調査員が、対象となる店舗を訪問して接客態度や衛生面のチェック、営業スキルなどを確認することを覆面調査といいます。秘密の買い物と訳されることから、ミステリーショッピングやミステリーショッパーと呼ばれることも。具体的にはどのように調査するのか、ご紹介します。
■調査依頼を受ける
登録した調査会社から依頼が来ます。報酬や日程に問題がない場合は依頼を引き受けます。
■店舗に出向く
一般客として、対象となる店舗に訪問し、チェック項目に沿って調査を行います。調査後にレポートを提出する必要があるため、漏れがないようにチェック項目すべてを確認します。
チェック項目は具体的な内容が多く、たとえば入店前に店のまわりの掃除が行われていたか、入店時に挨拶があったか、トイレがきれいに掃除されていたかなど多い場合には100項目程度回答する必要があります。
調査によっては、メニューを注文するときにわざと時間をかけてスタッフの対応を確かめたり、注文から提供されるまでの時間をはかったりすることも求められます。
■レポートを提出
事前に受け取ったレポートに調査内容を記入します。5段階評価する部分と数行記入が必要な部分があるようです。提出形態はインターネットか郵送かになります。
■報酬を受け取る
レポートを提出し確認が終了したら報酬を受け取ります。ただし、一般的に飲食店での調査の場合は行き帰りの交通費や実費は自己負担となるようです。
覆面調査にはどのような効果がある?
覆面調査を行うことでどのような効果があるのでしょうか。
■現状の把握
社内の人が調査をしてしまうと、現場のスタッフはよい評価を得るために普段と異なる顧客対応をしてしまいます。覆面調査を行い、日ごろの接客対応や清掃状況などをチェックすることで現状を把握できるでしょう。それにより、本部からの指示が店舗内で徹底されているか、顧客対応がきちんとされているかなどを確認できます。
■数値の把握
調査結果を分析することにより、自分の店舗が選ばれている理由や改善すべき点の把握ができます。また、覆面調査では社内の人による調査では気づかない第三者目線での課題を知ることも可能です。調査内容を現場にフィードバックすることで、集客の増加や客単価の増加につながるでしょう。
■顧客満足度の把握
顧客満足度を把握することにより、商品やサービスの改善が可能です。マニュアルを再確認し、改善点への対応を行うことで、お客さんが店舗から受け取る付加価値が高まり、リピート率向上にもつながります。
■競合他社調査による改善
自社だけでなく、競合他社の店舗の調査を行うことで自社に足りない部分や、維持すべき点が明らかになります。自社と他社それぞれの強みと弱みを把握することで、ほかとの差別化が図れるはずです。
■組織力の向上
調査内容で指摘されたことを受け止めたうえで現場の改革を行うことにより、組織力が上がります。スタッフ各自が顧客満足を実感できる機会が増えることで、スタッフ全体の満足度向上にもつながるでしょう。
覆面調査を依頼する会社選びのポイント
どのような点に気をつけて調査会社を選ぶべきか見ていきましょう。
■目的や予算に合っているか
まずは調査目的を絞ります。現状で感じている問題の原因を知りたい、自分たちスタッフでは気づけない問題を見つけたいなどの目的を定めましょう。そのうえで、どのような調査項目を設定すべきかを絞ります。
目的や予算を明確にした段階で、いくつかの調査会社に見積り依頼を出しましょう。調査会社によって得意とする業界が異なりますので、自分の属する業界に強い会社を選ぶことをおすすめします。
■分析が依頼可能か
調査を依頼するだけでなく、調査後のデータを分析してくれるかどうかも確認しましょう。データだけ受取って自分で分析する場合は不要ですが、詳細な分析を行ってくれる会社も多いので検討してください。
■定性・定量調査どちらか
調査会社が定量調査、定性調査のどちらを行っているか確認しましょう。定量調査では調査項目を数的データとして導き、人数や割合などが明確になります。定性調査では調査項目を質的データとして導き、対象者の意見や行動、心理など数値化できない情報が得られるのが特徴です。どちらが自社の目的に合っているかによって選びましょう。
自分たちだけでは、お店の改善点や問題点を発見することはなかなか難しいものです。集客率をアップさせるためにも現状把握は必要不可欠。覆面調査を依頼する際には、それぞれの会社の特徴を把握したうえで、自社の目的や予算に合った会社を見つけましょう。